年末年始、義実家に帰省される既婚者の方は少なくないと思います。「義実家 帰省」で検索すると、「したくない」「憂鬱」「疲れた」など、ネガティブな関連ワードがわんさか……。「私の場合、初めての義実家への帰省は、想像もしていなかった出来事ばかりでしたね」
◆離れていたことで知らなかった義母の素
昨年結婚したという、東京都在住の会社員の香織さん(仮名・28歳)。お相手は、関西から上京した仕事関係者の男性です。
「夫の人柄に惹かれたことがきっかけで親しくなったんです。夫は早くに父親を亡くしているので、母親が地元で一人暮らししているとのことでした。お義母さんに何度か会った限りは、明るくて気さくな接しやすい人、という印象。住み慣れた関西を離れたくないということで、同居もひとまずはしないということに決まり、しばらくのあいだは嫁姑問題もないかな、と安心していたんです」
ところが、お正月に初めて夫婦で夫の実家に帰省したところ、意外な義母の素が発覚します。
◆着いた早々、パチンコ屋さんへ
「お義母さんはとても歓迎してくれたのですが、着くなり、『今からいいところに行こう』と外出。なんと、向かった先はパチ屋(パチンコ・パチスロ店)だったんです。夫からお義母さんがギャンブル好きだとは聞いていましたが、まさか新年から行くほど好きだとは思っていませんでした。
私も夫も、ギャンブルはまったくやりません。だから、パチ屋にいても退屈なだけで。義母はさっぱり儲からなかったようで、『台を変えた途端、次に座ったやつが大当たりしてて、腹立つわ~』などと、くだらない愚痴を言っていました」
この時点で、「意地悪されるよりはマシだけど、なんだか思ってた帰省と違う……」と違和感を抱いたという香織さん。さらに驚きの出来事が続きます。
◆「うまいお店」と連れてかれたのはくら寿司
「『正月だし、お寿司でも食べに行かん? うまい店知っとるから』とお義母さんが言ったんです。それを聞いて、お寿司が好きな私は楽しみにしていたのですが、入ったお店は、くら寿司。嫌いではないですが、『いやいや、私だってこの店なら知ってるから!』と、内心ツッコミまくりでしたね(笑)。関西にはあまり行ったことがないので、せっかくならおいしい物を食べに行きたかったです」
この帰省初日の流れにはさすがに、香織さんの夫も「俺たち、けえへん(来ない)ほうがよかった?」と自分の母親に言うほどだったとか。
◆もてなし方が分からなかっただけだった
「それでも、義母はポカーンとした表情でしたね。なんだかどっと疲れが出て、帰省2日目は早く起きる気にもなれなかったです。すると、『俺はまだしも、昨日の行動は香織にとってはしんどいだけだろ』と、夫が義母に怒っている声で目が覚めて。義母は落ち込んだ声で、『どうやってもてなせばええか、わからんくて……』と言っていました。それを聞いて、なんだか義母がかわいそうになってしまって。
その日はそのままゆっくり過ごすことになり、お義母さんが手料理を振る舞ってくれたんです。私の好きな料理を夫が事前に伝えていたらしく、それも出してくれて、素直にうれしかったですね」
ようやくお正月の帰省らしくなった2日目。最終日の3日目は、一同で「せっかく帰省したんだから、思い出に残ることをしたい」という話になったのだとか。
◆最後はなんだかんだで楽しい帰省に
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